医療保険見直し相談室

ファイナンシャルプランナーが、損しない医療保険の選び方を伝授します。医療保険の見直しは、ここに注意しましょう。

医療保険は第三分野の保険といわれ、生命保険会社と損害保険会社の双方が取り扱っている商品です。

医療保険の重要チェック項目は、まず@入院給付金が日額いくら出るのか、A1入院あたりの支払い限度日数は何日か、B通算の支払い限度日数は何日か、C保障期間は定期型か終身型か、D保険料は一定かどうか、E支払い対象の範囲はどうなっているか、などです。

詳しく見ていきますと、@入院給付金日額ですが、一般的には10000円〜15000円の商品がよく売れているようです。

そこで、まず知っておいて頂きたいのが健康保険の高額療養費という制度です。

これは1ヶ月の医療費が高額になった場合、一定の額(自己負担限度額といいます)を超える分について、健康保険から払い戻しが受けられるという制度です。

例えば、70歳未満で一般の所得の方のケースでは、自己負担限度額は72300円+αです。 この制度は世帯で合算することもできます。

また高額療養費が払い戻されるのに通常、数ヶ月程度かかりますが、市町村で高額医療費貸付制度を利用すれば、無利子で8割程度まで事前に借りることができます。

したがって1ヶ月の医療費にかんして、通常8万円もかからないわけです。

差額ベッド代はこちらから希望しない限り一切支払う義務はありませし、入院のための日用品や見舞いにかかる交通費などを含めてもせいぜい10万円ちょっとでしょう。

そのように考えると個人的には入院給付金日額は5000円で充分ではないかという気がします。ただ自営業者の場合、健康保険から傷病手当金が出ませんので、日額10000円あったほうが安心です。

A1入院あたりの支払い限度日数については、一般的にこれまでは120日が多かったようです。ただ最近では45日とか、60日とか割と短めなものが登場してきてきます。

医療の発達により1入院あたりの平均入院日数が年々短くなってきていることを考えると、理にかなっているといえるでしょう。

逆にB通算の支払い限度日数は、以前の720日型に対して、外資系を中心に1000日を超すものが増えつつあります。

医療保険を選ぶ際には、保険料の安さだけでなくABの日数とのバランスをよく考える必要があるでしょう。

C保障期間は定期型か終身型かと、D保険料は一定かどうかは、とくに大事なポイントです。

まず医療保険の定期型、終身型は生命保険における定期保険終身保険と基本的によく似ています。

定期型は5年、10年といった一定期間を保障するもので、満期が来ると更新されます。このタイプは当初の保険料は安いのですが、更新の度に保険料が上がる仕組みになっています。

また更新できる年齢にも制限があることが多く、一般的に60歳以降の更新時には、まとまった保険料を一括で支払う必要があります。さらに最大で80歳までしか通常更新できません。

実は生命保険見直し相談室でみた定期付終身保険に特約として付いている医療保険はほとんどがこのタイプです。

日本人の平均寿命は男性が78歳、女性が85歳でまだまだ伸びています。このような長生きのリスクを考えると、終身型のほうが安心といえるかもしれません。

終身型は一生涯を保障するタイプで、保険料は若干高いのですが通常一定のままです。生命保険の終身保険との違いは、医療保険の終身型は掛捨てに近いという点です。

ただ終身型の医療保険にもデメリットはあります。それは契約時の保障内容で以後のサービスが固定されてしまう点です。

かりに新商品が登場してそのサービス内容が気に入ったとしても、基本的にもうそのサービスを受けることはできないわけです。

ですから定期型と終身型の選択は、本人の価値観で変わってきます。

サービスは基本的なものさえあればよく、とにかく一生涯の保障を確保しておきたいなら終身型、その時々の最新のサービスを受けたいので、多少保険料が上がっても構わないなら定期型、といったところでしょうか。

ただ定期型を選択する場合、80歳以後の医療費に対して備えがいる点を忘れてはなりません。

最後にE支払い対象の範囲ですが、よくトラブルの原因になるのがここです。肝心な時に保険金が出なければ、そもそも保険料を払う意味がありませんから注意したいところです。

とくに特約のがん保険、特定(3大)疾病保障保険などは、保障の対象や基準が厳しいものが多いので要注意です。

医療保険やがん保険などは、これまでは特約として入るのが当たり前でしたが、外資が登場してから単体で入るものが増えてきました。

どちらかというと単体の医療保険のほうがサービスが充実してるように思います。ただ最近では過当競争のせいか、余計なサービスがついた商品も目にするようになりました。

その代表的なものがボーナス付きの保険で、基本的にボーナスなしのものに比べて保険料が割高に設計されています。

その余分に払う保険料を積み立てれば、実はボーナスの受取額よりも多くなるという、ちょっと笑ってしまう結果がでることも珍しくありません。

生命保険にしろ医療保険にしろ、やはり保険はシンプルなのが一番です。



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